四十二之巻 猛る妖魔

オロチとは、魔化魍が大量発生する現象でした。そしてそれが全貌であるとは限らず、さらなる脅威の始まりにすぎないかもしれないという恐ろしい現象です。
最悪のシナリオは、全てが魔化魍に食い尽くされる……。
トドロキは弟子の教育に忙しいはずのヒビキさんに心配をかけないよう、ここはイブキさんと2人で何とかしようと言いますが。事態はそんな悠長なこと言ってる場合ではなかったのでした。


しかし、そんなトドロキの気持ちも知らず、ヒビキは桐谷京介様に連絡も取りません。聞けば明日夢の奴も連絡をもらっていないようです。
ヒビキは「師匠として頑張ったイブキを尊敬している」などと言ってイブキを持ち上げて、ラーメン奢ってもらったりしながら、師匠らしいことをちっともせず、のほほんと自分だけ1人で修行です。
まったく、トドロキの好意を無にする、とんでもない男です。
その様子を発見した京介様はタクシーで追尾。そこへ突如、どこから涌いたか、脅威の神出鬼没ぶりで明日夢の奴も出現します。
2人がヒビキを問い詰めると、「連絡が来なくて焦る気持ちを抑えるのも、鬼として大切な要素」と開き直る始末。
まったくとんでもない食わせ物ですよ、あんな奴の弟子はさっさと辞めて正解でした、とは後日の桐谷京介様の弁。


ともかく、ヒビキがいずれ弟子を1人に絞るつもりだということを機知のきらめきで知った京介様は、明日夢の奴を完膚無きまでに叩きのめして、圧倒的な力の差を見せつけてやるはずでしたが…。
なにぶん運動オンチ……いやいや、運悪く足をつったり腕をつったりした京介様は、明日夢の奴にわずかに遅れをとってしまいます。
もちろん、京介様が泳げないとか、懸垂が1回もできないとか、そんなことあるわけがありません。たまたま運が悪かったのです。通常なら明日夢など、指先一つでダウンです。


一方、新たな後輩ができて大喜びのトドロキは、異様にはりきります。今までだってあきらという後輩がいたのですけど。
でもまあ、京介様ほどの人物を後輩に迎えられるとなれば喜ぶのも無理はありません。あきらは所詮落ちこぼれですからね。京介様とは比べ物になりません。
ともかくトドロキは日菜佳に「この戦いが終わったら…」などと浮かれモードです。しかし、それは言った者に死を招く、言ってはいけないセリフだったのです。もっともご褒美が箱根旅行(日帰り)くらいでは死なないかもしれませんけど。
轟鬼はオトロシにこれでもかとばかりに踏みつけられます。
日菜佳とよろしくやりやがって!こっちは香須実さんとちっとも進展してない上、あきらにも逃げられたのに〜っ!というイブキの怒りが乗り移ったかのようなストンピングの嵐で、土葬に付されてしまったトドロキ……
重体です……


次回、「変われぬ身」
鬼が全てだったトドロキに対し、師匠ザンキは何をしてやれるのか。
ザンキさん死兆星な展開ですっっ!


このレビューは、明日を作る企業「KIRIYA*1」がお送りしました。。。

*1:代表取締役社長・20年後の桐谷京介様