二十九之巻 輝く少年

今週は、他の特撮も全て良エピソード揃いでしたが、響鬼は特に素晴らしい。
響鬼全編を通しても屈指の傑作となるに違いない!
こんなのが見れて幸せだなあ。


夜の静寂。焚き火。大人の背中。
明日夢に伝えるヒビキの言葉。
下手な慰めなんかしない。現実の厳しさを叩きつける。
でもだからこそ、「心だけは強く鍛えておかないと、自分に負けちゃうじゃないか」
100%の感銘です。


翌朝、すっかり元気になっている明日夢
しかし、山一つ越えたところでは、時間無制限完全版武者童子と強化型ツチグモとを相手に、威吹鬼轟鬼と鋭鬼が戦っていた。
三位一体攻撃でも倒せなかった強化型ツチグモが、明日夢たちのところに現れる。
気配を察知し、ヒビキが叫ぶ。「少年、走れ!」


魔物も同じツチグモだし、「走れ!」もまさにあの時のセリフ。第2話を想起させる舞台設定が見事です。
自分を助け、見事ツチグモを倒したヒビキに、明日夢は絶大な信頼を寄せ、大きさ、強さを、再び感じます。
明日夢が呆然とした顔から、憧憬の笑顔を浮かべる演技でも、それが現れてますが、威吹鬼たちが3人がかりでも倒せなかったツチグモを、苦戦しつつも1人で倒した響鬼紅に対し、視聴者も同じく絶大な信頼感と、大きさ、強さを感じるために、容易に明日夢の気持ちと一体化できるという演出が素晴らしいです。


ドラマパートもアクションパートも、非常に見ごたえがありました。
難を言えば、音撃棒用に選んだ枝が「え、そんな枝で作るん?」て感じで妙にしょぼかったのと、作った音撃棒が何か妙に短い気がしたのと、朝テントから顔出したヒビキさんのクシャミがわざとらしかったことくらいでしょうか。
まあ、たいしたことじゃありません。