六之巻 叩く魂

「君、猛士だよね?」

イブキはなかなか感じのいいお兄さんですね。
明日夢をヒビキの弟子と勘違いしてしまう辺りの流れが上手いです。
明日夢のことを質問したヒビキに「彼はヒビキさんの…」と説明しかけた所で電話が鳴り、ちゃんと説明されず、年齢からしても弟子だろうと思う自然な流れになってますね。

「いえ、明日夢です。安達明日夢…」
「ハハハ、そのギャグ久しぶりに聞いたよ」

設定によれば、イブキは代々猛士をしてきた家系で、明日夢と同じ15歳の弟子がいるとか。
明日夢をヒビキの弟子だと思うのも当然だし、普通に名前を答えたのをギャグだと思ってしまうのも、小さい頃から猛士の中で育った、ちょっと変わった成長環境ゆえと思えば、妙に納得。

「鍛え足りなきゃ、鍛えるだけだ」

明日夢の不安を消し飛ばしてしまう力強い言葉。
憧れの大人の励ましで力をもらって、一人帰路につく明日夢
この力をもらう前にイブキと帰っちゃうわけにはいかないもんな。
でも、ここからあのバスや電車で帰るのは一苦労と思われ。1時間に1本か2本くらいではないかと。
しかし、もともと担当じゃないピンチヒッターの上に、相性悪くて苦戦してる化け蟹戦でも、ヒビキ独りにまかせてイブキは帰っちゃうのな。加須美さんとの逢瀬だけ楽しんで。
ライダー同士に協力という文字は無いのか。敵対してないだけマシということか。

「あ〜、しんど」

前回背中を狙って溶解泡でやられたので、今回は腹に狙いを定める。
突っ込んでハサミで弾き飛ばされ
もう一回突っ込んでハサミを防ぐも、もう1つのハサミで弾き飛ばされ
さらにダッシュで突っ込んで、今度はハサミをかい潜り、太鼓をセットするもまた弾かれ
次の突っ込みで太鼓を一叩き
起き上がって泡攻撃してくる蟹を反対からひっくり返して、さらに一叩き
続けざま叩く叩く!
最後の足掻きで飛び散らせる泡をものともせず、叩く叩く!
鍛え足りなきゃさらに鍛えるというのを体現した、根性の戦い方にしびれます。
こういうオジサンの頑張りを、若い人にも見てもらわないとね〜。
最後の「しんど」がまたオジサンの頑張りな感じでいいですな〜。