一之巻 響く鬼

ついに始まりました、新しいライダー。といってもバイクには乗らないそうですが(笑)
最初のミュージカル風なスタートはどうなのかな? 毎回ああいうのを入れるっていうのなら、それはそれでもいいんだけど、今回限りな気がする。
1回限りの奇抜な演出ってのは、あんまり好きじゃないですね。意図が読めないというより、奇を衒うことが意図であると読めてしまうので。
それに日常にある音やリズムを上手く取り入れてあるならともかく、音は生の音でなく効果音だし、リズムはカット割りで勝手に作ってるわけだから。あんなことやる意味無し、と思う。


学校のシーンは短い無声シーンでありながら、明日夢少年のおかれている日常が簡潔にまとめられてて良かったです。でも、廊下での担任の先生との進路相談のシーンは、なんで先生あんなにやる気無さそうなんでしょう。あの先生が今後もたくさん出てきて、その性格が物語に影響を及ぼすなら、人物描写としてアリかなとは思いますが、今後あんまり出ない気がするんだよねえ、あの辺の人物は。そうだとすると意味不明な描写だよなあ。
人物の造形をしっかりするのはいいことなんだけど、あんまりいらない所に疑問符つくような事をしないでほしいです。


でも、船上のシーンから、俄然面白くなってきました。
飄々とした、特徴的だけど、とらえどころのない感じを漂わす青年ヒビキ。
変な替え歌、クシャミ*1、海に落ちた子供を救出する驚異的な運動神経、子供への態度*2、その親への態度*3。ごく短いシーンで、彼の人物描写を実に魅力的に完成させてますね。
シーンが屋久島に移ってからも、大自然の絵の魅力で持っていきますね。


主人公の人物像とか、敵の造形*4とか、EDテーマとか、提供バックの声とか、いろんなところでクウガとオーバーラップします。ここ何作かのライダーとはまるっきり違いますが、全く改まったというよりは、むしろクウガの頃に返ったという感じ。
でも全く新しい試みもいくつか見られますね。
漢字挿入の演出なんかも好きです。音にこだわるライダーだけに、BGMも一味違うみたいです。
アクション部分なんかも、とりあえず今まで築いたものはリセットして、新しいものに挑戦してみようというような、冒険っぽいところが見受けられます。
なんにせよ、次回が楽しみです。

*1:サングラスずり落ち

*2:あくまで優しいお兄さん、子供からも「もう1回」なんて慕われる

*3:説明もせず、賞賛や感謝も求めず、何事もなかったかのように

*4:人間態があるところなんかも