第12話 走れタロス!

かすみ草の人は、やはりお父さんでした。
そりゃそうですね。ここで突然、あんた誰?みたいな第三者が「実は私がかすみ草の人でした」と出てこられても困ります。それがアキバ系キモヲタファンだったりしたら、もっと困ります。
実は良太郎がかすみ草の人でした、なんてのも困ります。ポートピア連続殺人事件か!*1


イマジンとの契約内容は「カスミに会いたい」。
僕はちょっと考え過ぎたかもしれない。正解は非常にシンプル。でもそれだけに真情が滲み出ている感じがして、良かったです。
最後の仲直りも感動的でしたし、本当に涙をこらえてるようなカスミ役の小野明日香ちゃんの演技は見事でした。


しかし、今回のイマジンは、考えてみればかなり律儀な奴でしたね。
だって、「カスミに会いたい」の願いを叶えるために、一番手っ取り早いのは、カスミを無理矢理拉致ってきて、父親の前に連れて来て、「さあ願いを叶えてやったぜ契約完了〜」ってのが一番最速です。いや、願いを聞いたその場で親父を担ぎ上げてカスミのところに連れて行く方が早いか。
最悪、カスミをムッ殺して死体を持ってきて、「ほら、会わせてやったぜ。生きて会わせるとは言ってねえからな、ウェハハハー」ってことだってあり得るわけですから。
それを、ご丁寧にカスミの仕事先をいちいち回って、仕事を邪魔して回ってるんですからね。なんて律儀!
親父の言動をイマジンの立場から見ると、娘が気に入らなくて勘当したにも関わらず、娘が売れっ子になってくると「会いたい」などと言い出す身勝手親父にしか見えないわけで、そんな身勝手な願いに相応しい叶え方をしたというべきでしょう。


人情味厚いキンタロスの、猪突猛進ぶりが遺憾なく発揮された良編でした。
さらに、キンタロスには、主観的には父親の願いを読み違えたことへの反省、客観的には危うく課せられるところだった重大なペナルティがあり、次回以降はこの出しゃばりが控え目になるであろうことへの理由付けとしても丁度良く*2、いろんな意味でよくまとまってたと思います。
まとまりという点でいうと、小なりとはいえ初めてタイムパラドックスが起こりましたが、これが今後何かに響くのかどうかは気になるところです。

*1:いや、それはそれで面白いかもしれない

*2:この調子で毎回出しゃばられたら、モモは出番無しでストレス溜まりまくりになっちゃう