孤高のスタンドプレイヤー

新兵器メテオールショットは、人間の脳波とダイレクトにリンクして誘導可能な必中兵器。しかも複数のターゲットを同時に狙うこともできる――原理的には。実際には人間の空間認識能力では、複数のターゲットを同時に追うことなどできないので役に立たない機能だ。
しかし、驚異的な動体視力のほかに、人間の能力を遥かに超えた空間認識能力も併せ持つジョージは、「ならこれは俺が使うしかないな」と嘯く。
リュウの「今の聞いてた? おまえ人間だよ?」ってのが笑える。


これを使えるのはジョージのほかにはゴルゴ13くらいしかおるまい。
そもそも使えない機能を実装するという開発班もどうかしてるし、たとえ使用可能な機能に仕上げたとしても、複数ターゲットを同時に狙う必要があるなんて極めてレアケースだろうに。普通なら検討段階でボツになる仕様だ。
ジョージの卓越した能力とそれにより理解されない孤独をテーマにした話にしようというコンセプトがまずあり、量子怪獣というアイデアをいれて*1、そのご都合に合わせて登場した兵器というわけだな。


スタンドプレーに走るジョージを非難した他の隊員が、ジョージのこれまでの孤独を知り、それを理解しようとして努めた結果、「ジョージさんには何かが見えていたんだ…」と思ったのが実は持ち上げ過ぎだったという辺りは、チームワークをテーマにした話として良い落とし方でした。

*1:ガイアで既に使ってるけど、これもトンデモだな〜