Task.18 生きていた男

今週はお休みで、先週分のレビューです。
ボウケンレッド、アシュの幻術にはまり、自分が助けられなかったかつての仲間、柾木の幻覚を見るの巻。


今回の話は面白かったなあ。
「使命」というキーワードを巡って、明石と柾木の対決、明石と高丘の対決が交錯しています。
そして、次回の伏線にもなっているレッド辞任勧告と、明石の「資格がない」自覚とに振り回されて揺れるさくら姉さんと仲間たち。
「つわものユミ……アイドル?」と相変わらず天然飛ばしている菜月(笑)
最初にゴードムエンジンとともに登場、その存在を忘れてたら、最後にそうきたか〜と思わせるゴードム神官ガジャ。
一つ一つの要素やセリフが、実に丁寧に扱われてたと思います。なおかつ、ポイントを押さえて、グッと熱いものもありました。

柾木「仲間を犠牲にしておいて、なぜのうのうとボウケンジャーなどやっている! 貴様にそんな資格があるのか!」
明石「お前たちのような犠牲者を2度と出さないために、危険なプレシャスを回収し、安全に保管する。それが俺の、ボウケンジャーとしての使命なんだ!」
柾木「ふざけるな! 誰がそんなこと頼んだ!? そんなことで俺たちが救われるとでも思っているのか!」

柾木は明石を問い詰めます。小一時間ほど問い詰めます。
自らの使命を否定され、ボウケンジャーとしての資格を根底から揺さぶられる明石。

高丘「俺は高丘の家に生まれ、小さい頃からアシュと戦うことが俺の使命だった」
高丘「『使命』? 一緒にするな! お前らのは遊びだ。好きでやってるだけだろうが。嫌ならやめればいい。逃げたくても逃がれられない宿命の俺とは違う」

高丘にも使命を否定される明石。しかし明石は、高丘の言葉からあることを悟ります。
「高丘……あいつはすごい奴だ」

「柾木、俺は冒険が好きだ。
使命だなんだと言ったって、そんなものは理屈だ。だけど俺は冒険が好きなんだ。
だから俺は冒険をやめない。
好きだから、逃げるわけにはいかないんだ!」

迷いを脱した明石は、ガイの幻術を破ります。


何が一番グッと来たって、柾木が消える瞬間、フッと表情を和らげて、「それでいい」と微笑んで消えていくシーンですよ。
ひたすら明石を言葉攻めしていた柾木でしたが、最後のセリフで柾木のキャラクターも救われたし、明石も救われました。幻術を破るシーンでは、相手がいきなり苦悶するというものがありがちですが、それをやったらぶち壊しになるところでした。