初めてのお使い

ボガールを倒して怪獣出現の理由が無くなっちゃったので、このままではGUYSの存在意義が問われかねないと危機感を感じた総監が、
「ここはひとつ、あの男に役に立ってもらおう。こういう時のために飼っているのだからな」
と言ったとか言わないとか、ともかく、「いつも通りに失敗してくれよ」という期待*1を一身に背負って、トリヤマ補佐官、重要任務を帯びて、初めてのおつかいです!


案の定、トリヤマ補佐官は搬送を命じられたグロテスセルを1つ落としてしまいます。さすがに期待を裏切りません。
しかも、落としただけで終わらせず、探し出してさらに中身をぶちまけるという念の入れよう。フォローも完璧です。
与えられた役割を実によく理解し、完璧にこなしています。さらに、普通なら「わざとだろう!」と突っ込まれかねないレッドカードもののファウルですが、あくまで偶発的な事故のように処理して、誰にも文句は言わせません。クレバーなテクニックです。日本代表にも是非参考にしていただきたいプレーですね。
グロテスセルは、かつてグロテス星人が使用して、神像を怪獣コダイゴンにした危険物質。トリヤマ補佐官のファインプレーにより、今回はその3倍の量が布袋像に入り込んで、怪獣コダイゴンジアザーが誕生してしまいます。


「以前のコダイゴンの時は、作り出したグロテス星人を倒したら、もとの像に戻ったんですよね」
と冷徹に突っ込むクゼ隊員が素敵過ぎます。お前は何が言いたいんだ? つまり今回は、トリヤマ補佐官を倒せば、事は丸く収まるってわけか!?
そう、実はそれも総監の狙いなのです。総監といえども、無辜の市民に被害が出ることは望んでいません。被害が拡大すれば、GUYSは役立たずとの非難を浴びることになってしまい、それでは本末転倒です。
「しかし今回は、たとえいかなる事態になっても、トリヤマ君1人犠牲になってもらえば、それで事態は収束する。完璧な保険だ。さらに、市民を守るために殉職したトリヤマ君を、悲劇のヒーローとして祭り上げれば、市民の同情と賛辞はGUYSに集まる。ダブルで安心、終身保険というわけだな。」
と言ったとか言わないとか。


しかしトリヤマ補佐官とて、安易に切り捨てられるほど馬鹿ではありません。比較的穏便な部下だけを選んで、隠密裏に事を収めます。しかし、

初めてのおつかいに、失敗はつきものですよね(ニヤニヤ)

さすがにサコミズ隊長はまるっとお見通しです。ほとんど洞察力だけで隊長職まで上り詰めたこの男を、出し抜くことなんてできるはずがありません。
相変わらずサコミズ隊長はオイシイところを持っていくなあ。彼に目の前でニヤニヤされたら、全てを見透かされてるような気持ちになって、落ち着かないことこの上ないだろうなあ。すみません、僕が悪かったですm(_ _)m

*1:番組制作陣および視聴者の