西遊記

一応特撮だし、初回くらいはレビューしとこう。
といっても、ちょっと厳しいな。堺正章の旧作のが好き過ぎたので、どうしても比較してしまう。
ここは旧作が1話完結だったのに対し、1クールドラマの特性を活かして連続ドラマにできれば、それなりに面白いものになるような気がするけど……旅がテーマで主要キャスト以外は常に入れ替わるドラマで、そんなことできるのか??
それにしても月9の枠でよくやったな、こんなの。


特撮としては、金斗雲のシーンはかなり良かったです。スピード感もさることながら、雲のイメージから捻りつつ、しかもちゃんと雲に見える。
特撮技術は当然ながら上がってます。旧作の当時はCGなんか無かったし、総じて旧作はミニチュアとかがちゃちかったので。
ただ、牛魔王のいでたちとか、肝心なところがまんま旧作のイメージと変わりません。妖怪の住家のセットなんかは、旧作の方が暗い感じでむしろ良かった。はっきり言って、お笑いコントの着ぐるみやセットと大差無い。ちょっとデザインを捻ってみるとか、もうちょっと何とかならなかったものでしょうか。レインボー造形ならもっとマシなの作るぞ。


キャストとかキャラクター設定は割と良かったと思います。
三蔵法師は女性が演じるのが定説だとすると、現時点では深津絵里以外はちょっと思い浮かばないです。あんまり美人過ぎたり色気があったりしてもダメだし*1
香取慎吾孫悟空もなかなか良かったです。猿らしいオツムの足りなさと、反骨だけど熱くて純粋なところが良く出てた。
うっちゃんの沙悟浄も非常に理知的でありながら適度に面白く、なかなかいい。
猪八戒伊藤淳史がちょっと。熱い孫悟空と冷静な沙悟浄の間で立ち位置が中途半端です。デブ体型でないのも痛い。
旧作の西田敏行猪八戒はエロブタという独自の立ち位置で、時には目先の美女や食い物に目がくらんで裏切ったり、それでいて可愛げのあるキャラクターで恨まれなかったり、トラブルメーカーとしても話の盛り上げ役としても美味しいポジションでした。しかも、西田敏行の演技やアドリブが異様に上手かった。
同じ路線では西田敏行と比べるべくもなく、かといって中途半端なポジションでは存在感がなく、難しいところです。
牛魔王とかの敵役は、出ただけ?って感じ。表情もメイクで潰れてるし、役者の個性も出てない。というより、妖怪ということ以外にキャラクター設定が皆無。これじゃあ怪優・阿藤快を使った意味無し。


なんとな〜くイマイチな評価だな。
さ〜て、番組が終わるころには、どんな評価になってるかな?

*1:おいおい