救命病棟24時

なんとなく散漫な印象。
次から次へと怪我人が運び込まれて、病院もいっぱいいっぱいという設定なんだけど、いまいちそういう感じが弱い気がしました。
新米の河野くん辺りは「簡単に患者を見捨てるような医師にはなりません!」なんてカッコつける役ではなく、大きいこと言う割にはうろたえてしまって何もできない役柄の方が良かったんじゃないかと*1。その方が病院内の混乱具合が描写できるし、医局長(香川照之)の苦渋とともにカッコよさも増すような気がします。
それに、新米の彼でさえ浮き足立ってはいないのに、楓(松嶋菜々子)が動転して「誰か、誰か…」と助けを求めるのが不自然な感じでした。楓の助けに応じる形で進藤が救世主のように現れる、あの描写は絶対ほしい描写なので、その前の楓の動揺が不自然なのが残念です。
病院の方でも山を越えたという描写は無いのに医局長が家族に電話しちゃったりして、あれ?って感じ。山越しちゃったなら日比谷医師は帰ってくる場所が無いしなあ。
代議士(中村トオル)なんかは役柄的に脇役に過ぎないと思うんですが、今回のポイントは、彼が良い父であり良い夫であったという点になっちゃってたのが何かなあ。平常時の人間ドラマならそれも良いのですが、大災害時に描くドラマとしては、矮小に過ぎるというか、平常過ぎるというか。

*1:もちろん後にはこの件を通して成長するとして