ドリフト&ドリフト2

ドリフト

目の前で愛する妻と子供をズタズタにひき殺され、逃走した黒い車を探し出すため、
自ら走り屋になり、関係のない黒い車にまで次々と攻撃を仕掛け続ける狂気の夫、南 真一。
ある日、「黒豹」と呼ばれる黒い車の走り屋が存在することを知る。
妻と子の復讐のため命がけの暴走リベンジが始まった!!

最強の車が暴走!爆破!死傷者続出!
http://www.tornadofilm.jp/lineup/archives/2006/04/post_34.html

映画の公式ページよりトルネードフィルムの告知ページの方が表現が過激で面白いので、引用してみました。
ちなみに、1も2も「爆破!」も「死傷者続出!」もしません。
「ズタズタにひき殺され」ってのも、えええ〜??
「狂気の夫」…むむむ……。広告にイツワリありです(笑)


言わずと知れた小松彩夏の出演作です。
1と2がほぼ同時公開されているこの映画。渋谷まで出るのも遠いので、一度で済ませられる機会をうかがって観てきました。シネラセットでは現在午前中の1回のみドリフト1を、2回目以降はドリフト2を公開してますので、11:40に行くと両方通して鑑賞可能です。*1
ただ、正直2本連続はきつかった。1本1本は短めとはいえ。2本分のチケット代という意味でも。
特に2の方は回想シーンの多い親切設計なので、1本にまとめて回想シーン無くしたら、ちゃんと2時間で収まる1本分になるんじゃないかと小一時間…
ちなみにシネラセットは、40席という狭さはさておき、出入り口がドアではなく遮光カーテン、前の方の席はくつろぎのソファーシート*2という、なかなか他には無い異世界な映画館でした。ソファは空いてれば寝そべって見れます。1の時は実際そうしようかと思いました。*3 *4


こまっちゃんは主人公の義妹にしてメカニックの役なので、かなり出番は多いです。主人公の次くらい。
正直あまりメカニックっぽくはなかったです。身体の線が細いので、工具とか持っててもすごく重そうに見える。厚手のツナギで体格誤魔化してればよかったのですが、上半身はTシャツとかが多く。それならいっそのことタンクトップにショートパンツとかで… ジャッキで上げた車の下に潜り込んだりもしてないし、車に乗り込んでエンジンかけるぞというところでシーンが切り替わる*5。メカニック特有な含蓄とか雰囲気とかを感じさせるセリフも無いし。まあ、ストーリーから判断して、メカニックといってもキャリア3年以下なはずなので、あまり雰囲気あり過ぎても変ですが。
ていうか、グラビアアイドルを起用した美少女メカニックかつ義妹には、その需要に応じた見せ方があるだろうに!*6


…まあ、この辺は、ハリウッド仕込みのメカニック=北川景子はどのように見せてくれるのか、ついつい比較してしまいそうです。


映画の内容は全く期待していなかったのですが、1の方はそこそこ楽しめました。ロードレース漫画を忠実に再現している感じです。ライバルのレーサーもなかなか味があって良かったです。
レース部分はまあ良かったのですが、ドラマパートがなあ…。キャストよりもスタッフの実力不足な感じがする。
回想シーンの家族団欒が妙に作り物っぽかったり、ギャラリー役の人が妙にわざとらしかったり、エキストラなんて全く存在感無いし、端役に近いほど演技指導がなってない感じはあり。
えええ〜っと思ったのが、人物のアップの絵で、映してる間にだんだんピントが狂っていくこと。今時のカメラは普通に撮ったらピント合うでしょ?
極めつけは、主人公が全てを失う回想シーンで、BGMが妙に緊張感のない、どちらかというと楽しげな曲なのが……orz。柏原収史が真に迫る演技をしてるのに台無し。


2の方はボリューム的にも物語的にも1を下回るデキです。
元々ストーリー性が乏しいのに、同じ回想シーンを何度も入れるので、かなり薄められた感があり。
1を見てない人のために回想が入るのは良しとして、あまりピントが合った回想じゃない気がしたけど、それもまあ良しとしますが、同じ回想を2度3度と入れるのはどうなのか。しかも2のシーンの回想も入ってるし。
デカレッド=載寧龍二君の演技はいけてました。でも、もっと壊れてても良かった感じ。


こまっちゃんの根城は主人公が所有する車工場なのですが、いつも主人公の車が真中にデーンと入ってて、他のお客さんはいなさそうです。客商売じゃないのかな〜。誰か入ってくると「いらっしゃい」ではなく「誰だ!*7」だし(笑) 主人公はガテン系バイトだけで食っていくのはきつそうなんですが。
主人公は別に家があるんですが、「一旦帰る」と徒歩で工場を出ると、たまたまライバルレーサー(相澤仁美)が待ち受けてて、車で送ってくれたのですが、家に着いてみたらとっぷり日が暮れているという……どんだけ遠くに住んどるねん!というか、そこまで歩くつもりだったんかい!というか、ツッコミどころも盛りだくさんで面白い映画ですよ。
なんだかんだ言いましたが、この映画は撮影期間がかなり短かったはずなので*8その割にはよくここまで撮ったなと思います。


上映は明日が最終日ですので、まだの方はお早めに。*9


開始前に流れた予告編では、次回当館上映の「ラブサイコ」*10が、内容はともかくキャスト陣に惹かれるものがありました。ザンキさん(松田賢二)、仮面ライダー剣椿隆之)、アバレイエロー(いとうあいこ)、カメ吉=仮面ライダー1st(黄川田将也)――なかなか素晴らしい面子です。
しかし、これもドリフトと同じく「妖赤のホラー」「幻惑のホラー」の2本構成ですよ。だから2本で3000円*11は高いって。

*1:もちろんチケットは2枚要ります

*2:と書くとすごく良さそうな席に思える

*3:観客4人しかいなかったし

*4:でも寝そべったら本当に寝ちゃいそうなので止めました

*5:つまり運転のシーンは一切無し

*6:そういう主旨の映画じゃないから

*7:詰問調

*8:こまっちゃんパートが短かっただけかも知れませんが、こまっちゃんは最初から最後まで出てくるしな

*9:もう遅いか(笑)

*10:http://www.kadokawa.co.jp/ks/index.html

*11:前売り価格