第10話 船長の正体

まずタイトルになっている船長の正体ですが、ロボットだったというのはどういうこと?
宇宙海賊は何者かに利用されていたということのようですが……。カラクリは次回以降明らかになっていくのでしょうか。


しかし、「船を雷にさらしてはいけない」という取ってつけたような言い伝えが、船長がロボットだということがバレないためだったとは…。
そんな漏電してしまう宇宙船というのもどうかと思いますが、宇宙には雷以上のプラズマがゴマンとあるのに、よく今までバレなかったな……。
ていうか、たとえ船長が壊れなくても、今までバレてないというのは、海賊どもはどこまでバカなのか、あるいは果てしなく純粋で従順なのか……。
呆れるのを通り越して、海賊どもが愛しくなりますよ(笑)


神にも等しい船長の正体がロボットだと判明した時、海賊たちは何にアイデンティティを見出すのか。
また同時に、神にも等しい祖父に見捨てられたと思った拓人は、どういう行動を取るのか。
それが今回のテーマです。


コスモカプセル収集にそれなりに成果を上げている水将軍と、恐獣生成に自己の活動意義を見出している風将軍に比べ、いつも暴走するばかりで結果を残せず、船長への忠誠のみを心の拠り所とする炎将軍は、船長の正体バレで他の2人より激しいアイデンティティクライシスに見舞われます。
が、その分、誰よりも確固とした新たなアイデンティティを、自らの手で掴みます。
すなわち、コスモカプセルなどもはや関係無い、拓人と決着をつけ、宇宙に帰る、と。
今回の炎将軍は、今までの中で一番格好良かったかもしれない。
でも、序盤で登場時のコスモカプセルを探す間抜け姿と、それを見つけた面々の硬直ぶりの、絶妙な間が織り成すハーモニーが何とも笑えて、こういう間抜け姿も愛くるしい。


一方、拓人の方は……。
爺ちゃんが叱ってもくれなかったことで、見捨てられたと思い、職務放棄。
しかもその回答を自ら見出したのではなく、レミーに全て教えてもらうという始末。
なんだかなあ……。ここはたっくん、成長チャンスだったのになあ……。
それを悟れなかった不甲斐なさを、怒りに変えて恐獣撃破ですが……ある意味八つ当たりですよね。
まあ、炎将軍の拓人との決着というのも、八つ当たりといえば八つ当たりですが。


戦う意義の無い者同士の、戦いのための戦いに発展していくのでしょうか。
それとも、海賊たちを操った黒幕の登場で、物語は新たな局面を迎えるのでしょうか。