#9 試練

すげーーっ! 滅茶苦茶カッコイイじゃないか!
魔導輪ザルバの歌う…じゃない、JAM Projectの歌う熱く気高いテーマソング!
それに馬! 黄金騎士に黄金馬。蹄を地に打てば、衝撃波をも巻き起こす! 三国無双の象兵よりすごいぞ!
一気にヒーロー物っぽくなっちゃってて、来週元のトーンに戻っても、あるいはさらに突き抜けちゃっても、どっちに向かっても心配ではありますが、今回はそれは気にすまい。
とにかく良かったんで、2回くらい見返しちゃいました。
真魔界のデザインもいいです。黄金騎士の姿が映える真っ白の世界に、特殊な魔界の紋様が行き交うという。
黄金騎士の繰り出す技も、視覚的に効果がはっきりわかって良い映像でした。


ストーリー的も王道ながら良かったです。
鋼牙は父も歩んだ魔戒騎士としての試練に挑むことになり、父が普通の鉄の剣で試練に挑んだ意図を考えます。
カオルは父の残した壁画の修復を行うことになり、父の作画意図に悩みます。
2人が時を同じくして自らの亡き父に挑戦することになります。
2人は各々に単独での試練であり、この過程で2人に接点は無いのですが、全く同時期に試練を受け、同じような立場でそれに望む姿が、2人の運命的な紐帯を感じさせます。
カオルというキャラクターが、牙狼のストーリーに最も深く絡んできたエピソードでした。


惜しむらくは、カオルの方には両親との思い出の中に試練の答えを見出すという感動的なシーンが用意されているのに、鋼牙の方には父の回想が一切出てこないことです。鋼牙は父との思い出も無いほど幼い頃に父と別れたのでしょうか。
鋼牙の父については、カオルの幼少時の思い出ともリンクしているようですが、今回の馬もその記憶の一片でした。こちらの方はどういう関係なのか、はてさて…。