#8 指輪

「本日ご紹介するのはこちら! 新型ホラー・アングレイです!」
「へ〜、どんなところが優れてるんですか?」
「このアングレイ、この通り、両腕は自由に脱着でき、自在に操作可能なんです。」
(「オー」と会場から歓声)
「わあ、すごいですね。」
「そう、これさえあれば狙った獲物は逃しません。」
「でも、どっちかと言うと困るのは、死体の処理の方なんですよね。」
「ご安心ください。アングレイには凍結粉砕機能が付いてるんです。これなら死体の処理も一発楽チン」
(会場から「へー」と感心の声)
「わあ。今まで面倒で大変だった殺人も、これなら簡単お手軽ですね!」
(会場から「パチパチパチ」と拍手)
「この新型ホラー・アングレイ、今回だけの特別ご奉仕で、替えの腕を2本お付けして、なんと!(以下略)」
今回は元々殺人鬼にして指コレクターだった異常女がホラーに憑依されるお話。
いやなに、ホラーに憑依されるのは普通は不幸なんですが、もとからの殺人鬼にとっては仕事がはかどって便利だよな〜とか思って。


女はピアニストの恋人*1を失って以来、もともとあった指フェチが高じて指コレクターになってしまいました。
恋人を目の前で電車飛び込み自殺で失い、残されたのが婚約指輪のはまった指だけだったという状況で、精神異常になってしまったのか、もともと持っていた指コレクターの性癖に目覚めてしまったのか…。
恋人との思い出は幻想的に美しく描かれており、悲劇のヒロインっぽくすらあります。
殺人の場面も妖麗な雰囲気を漂わせていて、前々回のブロック入りバッグで殴る得体の知れないオバハンとえらく違う扱いです。いろんな意味で。
でもやってることは殺人です。


今回のホラーは、腕が分離するというだけで大した能力も無さそうなのですが、鋼牙は腕を取られ足を取られ、非常に苦戦してました。GAROに変身するまでほとんど手も足も出なかった感じ。
鈴邑零は登場の仕方も*2高台に座り込んで高見の見物を決め込んでる様子も良かったなあ。
零はカオルを殺すのをやめることにしたらしい。彼の心境の変化はいったい?
鋼牙の手を「汚れてなんかいない」というラストのカオルの独白がまた良かったです。2人の関係は徐々にですが変わってきている感じです。

*1:弓削っちゲスト出演

*2:ホラーもビックリ、突然店内にいる