朝日新聞vsNHK 番組改変問題

ここしばらく、このニュースウォッチが面白くて。
キーワードをたどってランダムに各所のブログを斜め読みしていくと、案外に朝日擁護派が多いのに驚きます。この方法だと、関心はさほど高くないけどちょっと触れてみた、という程度の人の意見に割とよく当たるからなのですが。
一般の人の認識ってそんなものなのかな?
そういった方々の説の、主な理由は以下2点。

  1. 昨今のNHK海老沢会長体制に対する不信感
  2. 長井氏(当時番組担当デスク)の涙の会見


確かにNHKへの不信感はわかりますよ。
私も奥さんの趣味でNHK-BSデジタルの契約したいんだけど*1海老沢会長がいる間は受信料余計に払いたくないとゴネてる立場ですからね。
でもNHKに味方したくないからといって、朝日新聞に味方する義理もないわけです。
だいたいね、双方の言った言わないの平行線になっちゃってますが、それでどっちが嘘か、五分五分だという見方は間違いです。

  • 先に「政治介入があった」と世に訴えたのは朝日なんだから、朝日新聞にはそれを証明する責任がある
  • 一般に取材される側が録音の用意などしてるわけもなく、取材する側が録音等なしで取材することなどありえないわけがから、取材する側こそが証拠を提示し得る
  • 一般的に「無い」という証明はできないのだから、「有る」と言う方に存在を証明すべきである

どの角度から見ても、今回の証明責任は朝日新聞側にあると思います。
朝日新聞の反論は、NHKの言う通り、「朝日新聞社は、新たな事実が出てきても、従来の記事を焼き直したり、論点をすり替えたりするだけで、具体的根拠を示しておらず、反論になっていない」
言っただろー、言っただろー、と大声で連呼してるだけだ。文字通り、児戯にも等しい。
証拠テープでも何でもさっさと出してほしい。そしたら一発で解決なんだから。


もう一つ、長井氏の会見。
自分や家族の不利益を覚悟で会見までした以上、何もないってことはないだろう。
…って言うじゃなぁい?
でもあれって、ほとんど全部、伝聞と推測ですからぁーーっ! 残念っ!!
全然事実が見えてこないよ伝言ゲーム斬りっ!!
まあ、会見開いたからというまでもなく、NHK内部では1ヶ月以上前に内部告発してるわけですから、NHK内部では今更不利益も何もないわけですよ。
実際、長井氏含め、当時の番組制作に関わった人たちを見てみると、左寄りの人たちの人脈が見えてくるんですな。朝日新聞の本田記者含め。Irregular Expressionさんによくまとまってますけども。
ここから先は憶測になるからあまり書かない方がいいかもしれませんが、もともと反体制な考えの人たちだし、朝鮮総連辺りから活動資金をもらって勇敢に戦ってきた諸先輩方を目の当たりにしてれば、会社なんて首になっても怖かねえってな気持ちにもなるかもな〜と思ったり。
まあ、人脈なんて状況証拠に過ぎないわけですが、涙の会見程度な薄弱な根拠で朝日の味方をしちゃってる人には、これだけでも十分な反対材料かな、と。


ぶっちゃけ、朝日の取材受けたNHKの松尾さんは、4年前にも国会の証人喚問で、はっきり圧力を否定してるわけですから、常識的に考えれば、今更朝日新聞の取材なんかで「圧力を感じた」なんて言うわけがないんですよ。
朝日新聞は法的措置も辞さずなんて言ってるけど。証拠テープがあるなら、法に訴えなくてもそれ出せば解決だし、無いなら訴えたところで朝日がバカを見るだけでしょう。
朝日としては、世論が敵に回ってない間に、ほっかむりして有耶無耶にしてしまう方が吉でしょうけど。
ちゃんと決着つけてほしいです。

*1:今のところBSアンテナすら付いてないので地上波のみの契約