NHKに政治介入?

このニュースには結構注目してるわけですけども。
責める根拠(違法性)が特に無いんであれですけど、個人的にはNHKよりも朝日新聞よりも、某「市民団体」イラネーッ! ていうか、「市民団体」とかぼかすな!


ちょっと気になるポイントは、安部さんはコメントが終始一貫してるんだけど、中川さんが前言を翻してるところです。
言ってないことを「言った」というような事ってあるかなあ? その逆で、言ったことを「言ってない」という事ならわかりますが。忘れたか、隠しておきたいか何かで。

朝日新聞より
「NHK側があれこれ直すと説明し、それでもやると言うから『だめだ』と言った」

というのは、事後に会った時に言う言葉じゃないだろう? 日時を勘違いってことはありえない気がする。仮にこの時はそういう事実が無かったとしても、別の件で似たような意見をしたことはあった*1、としなければ、このコメントは納得できない。
いくつかの証言を聞いた上で、その整合を取りながら、憶測でものを言わせてもらうと、こういうことなのではないかと。

  1. 中川氏はやはり事前にNHKの幹部から(おそらく26日以前に呼びつけて)説明をさせて、「だめだ」等と言っている(憶測)。
  2. 今回はNHK幹部も告発される側で利害が一致してるので、中川氏とNHK幹部との間で、後になって口裏を合わせた(さらに憶測)。
  3. 意見されたNHKは慌てて、反対意見者のアポイントを26日に取り、28日にインタビューをもらう。
  4. 翌29日に予算の問題で安部氏をそれぞれ訪問する際、(この時に中川氏と会ったかどうかは分からんが、念のため)中川氏への修正内容の説明のために担当幹部を同行させる。
  5. 安部さんは一番組の担当幹部がなぜ付いてきたかはわからんものの、説明するというので説明を聞いた上で、「公平公正にお願いしますね」と言った。
  6. で、翌日30日放送。
  7. 翌月2日に中川氏と会ったのは正式記録が残っているが、これは事後説明のために会ったということで。


ただ、中川氏がそう言った事実があったとしても、もともと予定されてた企画が偏った内容なのは確かなんで、「介入だ」なんだと言う前に、NHK内で「公平公正にお願いしますね」って話なんですけどね。
そんなわけで、個人的推測としては、中川さんは微妙だけど、安部さんはたまたまそこに居たんで巻き込まれちゃっただけなんじゃないかと。安部さんが言った「意見」に「圧力」としての力があったとしても、「改変」は既に行われつつあったわけで、時系列的に見ても無関係でしょ。


今朝の「トクダネ!」でも言っていましたが、番組の放送時間が短縮されているというのはやはり異常で、NHKコメントでいう「改変ではなく通常の編集」という以上ものではあるでしょう。
だから、中川氏、安部氏が単に「意見」という認識であっても、NHK側は「圧力」と受け止めたということは大いにありうる。
または、両氏に「意見」されたNHK幹部は「圧力」と取らずとも、「意見」されたことにより、なるほどもっともだと思い、部下に対して「ちょっと見せてみろ」「ここをこう直せ」ということになり、突然そう言われた部下は「いつもはこんなこと言われないのに、こんな異例なことが行われるのは、政治介入があったからに違いない」と確信する、ということは尚更大いにありうる。
いつもやってるイタズラが今回に限って先生に怒られた。あいつがチクったからに違いない、という小学生の逆恨み論理ですが。


報道ステーションで古館さんが最後まで首をひねっていたのが、長井チーフプロデューサーが何故リスク覚悟で会見まで行ったかということですが。しかも今になって。
これも憶測でものを言わせてもらうと、海老沢会長の名前を出してる辺りがどうも臭う。
海老沢を敵に立てれば世論が味方すると思ってるんじゃないだろうか。
長井氏がもっと大物幹部だったならNHK内の派閥争いかと思うところだけど、そう考えると、派閥争いに利用された駒なんじゃないかという気もしてくる。

*1:それが政治介入に相当するかは別問題として