ウルトラQ 影の侵略者

30分1話完結でやるには厳しい内容だった気がする。
詰め込みすぎの感があるけど、これ以上どのシーンも削れない、最短構成で作りましたというようなダイジェスト感もある。
涼(遠藤久美子)が「鏡に写ったように逆さまだ」と指摘するのも、いったい何を見てそう判断したのかわからず唐突。
影の侵略者について、渡来教授が引っ張り出した文献に、攻略法まで含めて1から10まで全部書いてあって、一つの間違いも無いというのも嘘っぽい。
他の話でもたいていそうなんですが、30分で終わらせるために、真相に至る道筋が最初から引かれており、一切の寄り道が許されず、最短距離でなぞらなければならないところが、この番組の最大の弱点なんじゃないかと思います。
剛一(袴田吉彦)に惹かれた亜乃留(斉藤麻衣)が、人間を理解していく過程や、剛一のために自分を犠牲にするくだりは、よく描けてたし、いい話だったと思います。
テーマと狙いはよかっただけに、周辺のディテールがまずくて入り込みにくいのが残念。
公式ページでは、「ホラーファンタジー」ってことになってるけど、これはラブストーリーだよね。