ひとりの楽園

全員が同じ考えという全体主義はいくない!というテーマはウルトラマンコスモスのカオスヘッダーとかもそうだったし、近くはセイザーXのラスボスなんかもそうで、割とよくありがちなんですが、今回は取り込まれちゃった人が「放っておいてほしかった」とか言う辺りが一歩踏み込んでいるかな?
ただ、怪獣の誘惑を打破する少女が、何をもって打破できたのかというのが、ちょっと説明不足です。木に半ば取り込まれて自我を失って無意味に笑う人達の姿はいあkにもグロテスクで、嫌悪を感じて逃げ出しても当然でしょうが、少女はその姿を見てもなお、イラストレーター君の誘いに迷いを見せるほどに魅力を感じているわけです。それを打破するのが「悲しむことすらできなくなるんだぞ!」というミライのセリフだけでは弱い。
このときの少女に、「悲しむことができる」ことに価値を見出せるのか。もう一歩の説明が無ければ、この答えは「否」です。なのに少女は怪獣の誘惑を拒絶する。なんでだ? そこを描写してほしかったのに。